北大路魯山人、豊かな才能、優れた感性ー
丸めがねにサスペンダー姿 魯山人の誰もが共有するイメージだ。
幼少の頃より画家を目指すが 都合により断念ー書道家としての道を選び 岡本太郎の祖父『岡本可亭』に弟子入りをする。
篆刻、看板、濡額などに優れた芸術性を発揮し30歳の頃には各地の素封家たちの目に留まるようになる。
そのうち 人生の分岐点となる金沢の文人『細野燕台』との出会い。料理と器ーに対する芸術性を磨いていくのであった。そうして 作陶を中心とした創作活動がはじまる。
作風は『自然美礼賛』であり自然描写が並外れて巧み。彼のいいものを見極める眼力がなせる技だといわれている。
また新鮮で滋味豊かな季節の旬を身体に取り込む事こそが食の喜びであるという、自然の摂理を何よりも大切にしたのだ。
‘金継ぎ’として 割れたものにもう一度命を吹き込み そして
まえよりも‘いい顔をして’また器として棚に戻る
茶人、数奇者たちは 自分たちの愛用したものが壊れると金継ぎ職人に依頼をし再生させ
愛情をたっぷり注ぎました
ーわれた魯山人ー
とてもうつくしい本で
傍に置いておきたい一冊です。
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