このところ朝晩空気が冷え込んできて 神無月の訪れを感じます 10月は“侘び”、“寂び”を愉しむ月で わたくしがお茶を習ってきてよかったと思える月です。 金継ぎ茶碗がお目見えする特別な時期。 ・ ・ ・ あるとき 平宅先生に呼ばれ お手伝いに まいったところ 炭できれいに焼かれた藁を 細かく細かく割りそれを丁寧に“中置き”に敷くように云われました 『 侘びのお点前だけのための1回きりのものなのよ 』 無心に敷き詰めていく動作に心が静まるのを感じていきます。 どこにいきつくか なにがわかり なにがえられたのか わからないけれども 心に芯のようなものができていく感触があります 『和敬清寂の“なにごとにも動じない心”ができているのよ』 とくすくすっと笑いながら私にお茶を一服点ててくださいました ・ ・ ・ 茶釜は10月になると肌寒くなり火が恋しくなる私達に近くなるように 一段おりてきて畳に近くなります。 飾られるお花は“寂び”を愉しむために 彩られないことを花とします。 ・ ・ 実に“いま”を生きているという感覚を茶人である平宅先生、堀野先生、そして祖母から感じます。 訪れた季節に悦び、その時瞬間の美しさ、微々たる変化にも敏感に反応しているという事。 『一期一会』 この時に出会えた(もしかしたらもう出会えないかもしれない)お茶碗への感謝というものは 人と人との在り方に通じると思うと 最近、突然失ったものがあった私ははっとさせられたのでした。 ・ お薄を一服さしあげます |
22.9.11
茶の心
от
chicacokajima
фп
- chicacokajima
- すきなもの うつくしいもの きれいなものを 傍に置くように 音で表現するように (Леф=Left Front of the Arts)