『文鳥/夏目漱石』
漱石がロンドン留学後にかいた英詩に
I looked as her as she looked at me;
We looked at stood a moment
Between Life and Dream
という一節からはじまる無題の詩がある。
男と女は 夢と人生のあわいに現存した一瞬に互いに見つめ合いたちつくすー
そしてこの詩はこうとじられる
Oh that life could Melt into Dream.
Instread of Dream.
Is constantly
Chased away by Life!
『うつくしきものの死』をテーマにした『文鳥』は
生きることへのはかなさと【たのみもせぬものを籠へ入れた】文鳥の繊細な姿、そして可憐なしぐさやその描写に過去の『うつくしい女』の記憶が重ねられており作品の奥行きは一層深くなるのだ。
ひとつの作品を 深く吟味したい此の頃ー
♡